10月29日「『管理はしない配慮する』避難所運営を学ぶ」

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 昨夜、下知地区減災連絡会で開催した減災講演会では、熊本学園大学花田教授をお迎えして、「熊本地震と排除や隔離をしない避難所」との演題で熊本地震被災地でのインクルーシブな避難所のあり方についてお話を伺いました。

 地区の防災会関係者だけでなく災害時の要配慮当事者の方や障害者作業所に通所する方の保護者、行政の福祉関係者など40名を超す多様な皆さんにご参加頂きました。

 発災後の避難所は地域の縮図であり多様な人たちが避難してくる中、熊本学園大学は指定避難所ではなかったが、4月14日の発災直後から校舎を開放して避難所を開設し、16日の本震後、避難してきた地域の人々750名、そのうち障害者を60名あまり受入れられています。

 その後、5月9日の授業再開後も避難所は継続し、5月28日に閉所するまで、24時間支援体制を構築し、最後の住民の行き先が決まった時点で閉所をしたそうです。

 最後に残られていたのは、障害者、高齢者、生活困窮者たち20名弱だったそうです。

 その経験と散訓、将来への課題として次のようなことが提起されました。

①災害時の障害者を巡る状況として、「障害(あるいは高齢による要介護)を理由として、一次避難所から排除され、避難生活を送ることが困難になる。合理的配慮の提供の例として、災書下での 合理的配慮義務としては、情報提供程度しか考えられていなかったが、それ以前に、そもそも障害者がいない、いないことにされていたという問題があった。」

②「災害時避難の大前提」としては、「発災までは、地域で在宅で暮らしていた人たちが、自力で避難してくる。施設から来るわけではないので、地域の中でどうしていくのか。避難所が受け入れなければ、その人たちの行き場がなくなる。一般論では分かっていても実践できていないこと、こんなことが起きてはいけないよということは簡単だが、熊本学園大学では、インクルーシブな避難所をめざして、何を実践したか、なぜ実践できたか。」

③「緊急時への対応」として、「災害避難所としての熊本学園大学モデルは、障害者・高齢者の脱施設化と地域移行の流れを踏まえた災害時緊急避難のあり方の仮説と実践としての避難所の二つの役割として(1)いのちをつなぐ場所:雨露をしのぎ安全を確保し、水食糧確保の緊急避難(2)次のステップへの準備となる場所が考えられる。実践の背景としては、差別解消法と合理的配慮としてのインクルーシブな避難所は、一般の避難所に障害者・高齢者を含め地域住民を受入れる。そのための合理的配慮の体制を構築する。24時間の運営体制を図る。」

④「様々な避難者たちへのケアとしての避難所運営」では、「多様なニーズ。社会階層も様々、貧富の格差も明瞭に見えてくる。必要とされるもの・ことは多様であることを踏まえる。」

⑤「地域に様々な人たちがいて、その人たちが避難してくると、その中に地域の中で暮らす障害者がいたという当たり前」の中で、「排除、隔離しないという当たり前の原則のもと、障害者であれ「要配慮者」「要援護者」であれ、地震が起きる前までは地域に暮らしていた人たちで、施設入所者ではないことから、障害者・高齢者を「福祉避難所」へ、という考え方をとらなかった。」

⑥「管理はしない、配慮する」原則について、「◇ ルールt規則は作らない。事態は常に動いている。規則を作ると、守るためのエネルギーと時間が必要。◇ 入所者名簿は作成しなかった。意味がない。人数把握だけで十分ではないか。◇ 出入りも自由。常に受付に人が複数いる。◇ ペットの規制もしなかった。・飲酒規制もしなかった。日常の生活、地域での暮らしを避難所でもという考え方。」

⑦「熊本地震における「福祉避難所」の機能不全」の理由としては、「熊本市では周知されていなかった。一般の避難所から福祉避難所へ移る際、(行政職員による振り分け)で、近隣とは限らない、どこに行くかわからないという問題があった。福祉避難所自身の機能不全として、指定福祉避難所自身が定員充足しており、指定福祉避難所に近隣住民が避難
するなどマッチングは極めて困難。」

⑧災害緊急時に「福祉避難所」の必要性にこだわらず「一般の避難所で受け入れる体制づくりを。日常的に、地域で暮らす、脱施設化の流れの中で、いざ、災害時に福祉避難所へということになるのか.障害者の行き場・居場所がなかった現実があった。障害者差別解消法を持ち出すまでもなく、共に生きる社会づくりこそが必要る」

⑨今後に生かすべき教訓(良く機能した点、課題等)として「私たちは当たり前のことをしていたつもり、なぜ他の避難所ではできなかったのか。教室を一つ開放すれば障害者スペースはできたはず。」改めて「バリアフリーの施設と意識。日常風景の中の障害者。地域の障害者・高齢者との日常的交流など震災前のあり方が問われる」

 そして、最後に改めて確認したのは、災害避難所の熊本学園モデルとしての「4つの原則」として「障害者を受け入れたインクルーシブな避難所」「運営の原則:管理はしない配慮する」「避難所は次のステップへの移行の場」「災害以前に問われる日常:人と環境の条件」と言うことで、本当にいろんな気づきのあるお話ばかりで、今後の避難所運営のあり方について、随分と参考になるお話ばかりで、あらためて「意識」の事前の備えの大切さを学びました。
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Author:sigeo0716
高知県議会議員。所属会派「県民の会」。
社民党・新社会党推薦。現在、四期目。
「憲法の精神を県政のすみずみに-希望・豊かさ・安心の県政を」を目指して、頑張ります。
趣味はプロレスを中心に格闘技TV観戦。上方落語・漫才鑑賞。

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