1月19日「『多様性に富み、生きやすい社会づくり』で自殺予防を」

警察庁の統計で、昨年の自殺者がピークだった03年(3万4427人)の6割ほどの2万1140人となり、8年連続で減少していることが昨日明らかになりました。
厚生労働省の分析では、年齢別で唯一、未成年は29人増えて516人で、19歳以下の年間自殺者数は近年、500~600人ほどが続いています。
人口10万人あたりの自殺者数は前年より0・6人少ない16・7人で、統計を始めた1978年以降で最少で、都道府県別では相変わらず秋田が24・2人で最も多く、青森22・1人、山梨21・9人が続いています。
原因・動機(1人三つまで)別では、病気などの「健康問題」が最多の9894人、生活苦など「経済・生活問題」が3179人、家族の不和など「家庭問題」が2922人と続き、19歳以下では「学校問題」が152人で、「不詳」(181人)に次いで多くなっています。
厚労省は、自殺者数が減った背景について、「経済・生活問題」を理由とした人数がピーク時の4割ほどとなるなど景気の回復に加え、06年に自殺対策基本法が制定されて、各地で対策が進んできたことにあるとみられています。
なお、本県は全国でも減少率が、和歌山に次いで大きく16.6%となり、24人減の121人となっています。
以前から、自殺対策問題でご指導を頂いてきたNPO法人「自殺対策支援センター ライフリンク」の清水代表は「若者向けの対策が遅れていること。命や生活の危機に直面した時、周囲に助けを求めるスキルや情報を、義務教育の中で教えていくことも重要。多様性に富み、生きやすい社会づくりが自殺予防につながる。国だけではなく、私たちひとりひとりが向き合うべき課題だ。」と指摘されていますが、そのことを踏まえた、さらなる対策とそのような社会づくりが求められています。
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