4月7日「『土俵上の女人禁制』は守られるべき『伝統』なのか」


大相撲春巡業を巡って、京都府舞鶴市で、多々見市長がくも膜下出血で倒れ、救命処置のため土俵に上がった女性の看護師に対し、場内放送担当の行司が下りるようアナウンスし、その後、大量の塩をまくなどの対応が痛烈な批判を浴びて、「女人禁制」を巡り、波紋が広がっています。
大相撲「女人禁制」の伝統は江戸時代から続くと言われているが、即座に土俵に駆け上がった女性の「対応」に、八角理事長も「人命にかかわる状況には不適切な対応でした」と謝罪していたが、海外のメディアでも「SUMO(すもう)」の見出しをつけ、米・ニューヨークタイムズは「日本の女性は、男女平等に対し、無数の障害に直面している」、英・デイリー・テレグラフは「女性は競技を行うことが禁じられているだけでなく、不潔なものとみなされている」などの批判が、展開されています。
加えて、昨日は、兵庫県宝塚市で大相撲春巡業「宝塚場所」で、土俵上のあいさつを日本相撲協会から断られた中川智子市長は、「女性という理由でできないのは悔しい。伝統を守りながら、変革する勇気も大事ではないか」と注文を付けたと報じられています。
かつて、太田房江大阪府知事(当時)や森山真弓官房長官(当時)が土俵で表彰杯を授与したいと申し出たが、いずれも拒絶された経過があるが、以来「伝統」の傘のもと何の検討もされていないことが明らかになりました。
この間の古き体質が、多くの不祥事を生んできたことを考えれば、今の社会の常識にそぐわない「伝統」に固執する日本相撲協会は、大きく変革をしない限り、抜本的な信頼回復ができないまま、取り残されてしまうのではないでしょうか。
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